子供から父への贈与

逆風も吹い一時は、市街化調整区域内の農地に大規模商業施設を誘致することに対し、たものだしかし、日米構造協議や規制緩和を経て、大規模小売店舗法大店法が廃止され、大規模が制定された平成十二年以降、小売店舗立地法大店立地法数と規模は大きく増えたなかでもモール型ショッピングセンターは、一つの建物に数多くの専門店やアミューズメト店をそろえた大規模なもので、時間消費型の施設として、この時代の大型ショッピングセンターの代名詞ともなった。
大型商業施設が市内の商店街や近隣自治体に悪影響を与えるとして、一方、平成十八年にまちづくり三法が改正され、店舗面積1万平方メートルを超える郊外型施設については建設の抑制がかけられもした。しかしM&Kは、根気強く地権者との間で権利問題を含め意見調整を行い、同時に、立地白開発許認可に関する協議を重ねたのである。

治体であるつくば市、茨城県、さらに国との間で、もともと高速道路のインターチェンジは、電鉄の駅周辺と同じで、人の流れも多くなる。
商物流施設が建設され、さまざまな産業が発達してにぎわいを見せる業施設、周辺にそのような潜在需要があるにもかかわらず、手つかずの状況だっそのころまで、M&Kとしては、利用価値のある土地を活用して、本来の使命を果たすのが重要と考えてい農地が放棄されているなら、その場所は何も生まない、る。

これは国としても地主としても宝の持ち腐れである。無産農地を稼げる土地に転換する、これがM&Kの仕事なのだ。「実際、各自治体の市長さんから、あの場所を開発してほしい、次は、という要請を受ける,とがあります。技術力が認められ、『M&Kなら大丈夫、当社の仕事、任せられる』というありがたい評価をいただいております。プロジェクトをやってよかった。
この事業そういう声を聞くのが、当社への報奨となります」協力を依頼する地主、事業者、いずれもが納得して、満足できる事業結果が、自治体、こうしたプロジェクトの果実なのだ。
さまざまな経緯を経て、つくばの案件では、キーテナントとしてイオンモールが決定した「事業決定から十二年間、長いともいえるし、あっという間という感慨もある」

いま、こうした感想を口にするM&Kのスタッフだが第四章に譲る、いかにも実詳細は、感がこもったものと理解できる「何せ十二年間ですから、やはり大事業ですよね。

事故物件を横浜で探すその間、地元の方たちの熱意、関係行政担当者の指導、運営事業主体のイオンモールさん、それぞれ関係各位には大変なご協力をいただいたわけです。その結果、に生まれ変わることができました。”宝の山こうした大規模のショッピングモールが完成すれば、人が集まり、経済波及効果が生まれます。当社が開発した六万五000坪の土地に芽が出て、新しい文化が周辺に浸透していく。いま、それに期待しているところです」(小林)そして、苦節十二年、五月二十五日に起工式が執り行われた。
今年平成二十四年自治体、金融機関との信頼関係市街化調整区域の開発許可を行った経験がないたひとむかし前、多くの各自治体の窓口は、め、M&Kの社員がほかの自治体で開発許認可を取得した実例を説明し、その場所に合った開発手法を協議する。「自治体の庁内開発部署の賛同を得るまで、11年くらいはかかります。
その後に県庁の窓口との交渉になるため、トータルで111年くらいはかかってしまいます。根気強く、粘り強くなければ、と、できない仕事ですね」小林は語る。しかし、自治体の窓口と三年も交渉していれば、当然ながら信頼関係が築かれることになり、自治体の間でもM&Kの信用度が高まってくる。
自治体のトップである市長としては、職員とはまた別の視点、感覚でプロジェクトをとらえることになる○自治体にもたらす収益かどうか?地域経済にどのようなプラスを与えるか?
地元住民へのアピールは、どのような効果を生むか^A県でうまくいった、市街化調整区域の活用に際して以上のことを考えるわけだB市では地域の活性が著しい。自治体の長として、こうした成功事例に着目することになるM&Kによる市街化調整区域での開発事業の成功が評判になり、市長同士の間でも、街おこしの財源になると話題にのぼる。当然、自治体の評価だけではなく、金融機関との信頼関係も重要になるそのためにM&Kは過去五年の経営実績と、その先五年後の売上額、利益額を一覧表にまと過去から将来にわたる十年間の売り上げ·利益数値が、これで一め金融機関に提出している。
目瞭然となるわけだ当該プロジェクトの売り上げ予測数値、「つまり、五年先までの大規模開発の物件名、想定利益額を記入する。その一方で、家賃、ヘッドリース、管理物件の収益も年度割で五カ年計画表をつくり、提出しております。金融機関としては、この両者をすり合わせることで、詳細な資金の動きがチェックできることになり、これは安心材料といえるでしょう。
したがって、新しい案件が出た場合でも、実績+進捗表により、融資の組み立てができることになります」ばんじゃくなるほどこれなら、金融機関との信頼関係も盤石になるわけだ。
やることにそつがなくきめ細かいのだ。逆に、こうして一つひとつ積み上げるていねいな作業能力がなければ、イオンモールつくばscのように長期間の仕事をやりつづけることはできない。

もっとも、自分たちがコントロールするのではなく、プロデュースの意味合いが強い。もっといえば、コンダクターと考えられる。ともいえるだろう。それぞれのパートがあり、それが響き合う。

大規模開発は”交響楽”どこか一つが突出しても、それは不協和音となる。全体のハーモニーが崩れれば、いい音は醸し出されない。それをうまくまとめるのがコンダこれが大規模開発の醍醐味だし、スケールが大きくなるほど、クターの役目である。感動もまた大きくなる要は全体のバランスが重要となるのだ。

夫名義のものは夫のもの

方法その1

方法の1つ
単なる受発注、元請け,下請けという関係ではなく、基本的には信頼関係でできあがる、プロジェクトチームなのであるノウハウ、実績、資金力の強み市街化調整区域は担保価値が低いため、いかに資金調達を行うかが重事業にトライする際、なお、必要な調達資金は、億円から五0億円という膨大な金額とな要なポイントとなる。三り、このため銀行の窓口は、ビッグ11の都市銀行が主体となる。その先の本部における審査部や担当役員の認証が必要になる。支店の窓口は当然として、したがって、M&Kの日々の働きを各都市銀行に正確に伝える方法として、各種書類を完備している。積年にわたる実績が評価されているため、こうした流れは滞らない。M&Kの安定した資金力は、ヘッドリース事業および同社保有の資産ビルからの賃料収入によって得られる。

具体的には、ヘッドリースと自社ビルの賃料収入の合計は、年額で二五億円となり、このほか、管理物件からの年間収入が1億円ある月次の一般管理費は毎月、平均五五00万円となり、年額で六億六000万円あれば、M&市街化調整区域の大規模開発や、Kの決算は黒字となる。その他の事業で得た収益は、すべて経常利益となる。なお、長期ビジョンとなる各プロジェクトは三カ年、五カ年、七カ年、十カ年計画に分類し当該プロジェクトの進捗表を作成する。これがM&それを一枚の入出金管理表に落とし込む。Kの生命線となるわけだ。業務予定状況を全社員に報告する。
これによ担当者は毎月、進捗表の入出金数値を確認し、り、置かれている現況を全社員が掌握することができ、新入社員にとっては、格好の勉強となる先輩社員の業務報告により、自分が担当しているプロジェクトとすり合わせすることができ自分たちのプロジェクトの進捗状況、業務の成否の判断のもとになる。一年先、五年先の計画表がつくられる。
進捗会議で作成された資料を集計し、三年先、それ以上の将来計画については、予定のずれが生じるため、前述のように毎年、五カ年計画が作成され、毎期、決算表とともに金融機関に提出されることになる。過去五年の実績表と照らし合わせれば、M&Kの足跡が明確に把握できる。
常に金融機関は同社の業績を判断する材料が与えられ、会社としても、計画数値より実績数値がまわるような指導を心がけている。以上が、M&Kの中長期計画を支えるノウハウ、実績、資金力の強みであるのだ。

仮に空室が生じても官民一体で開発、工業団地ネクストコア清久に見る新しい価値観の創出

市街化調整区域の開発プロジェクトにトライする場合、その成否に大きくM&Kに限らず、作用する要素が三つある。企業が進出を希望する立地·ロケーションであること。土地を所有する地権者全員の賛意,賛同が得られること。さまざまな許認可業務に対する行政の理解が得られること。
最初からこ「この三つの要素がそろうことで、当社のビジネス環境が整う」とは語るが、うした好条件が重なることは、まず、ないと思っていい。

峠のふもとから少しずつ木を「三つの峠を越えるために、一つひとつ切り崩し、そのため、伐っていくような仕事が必要」なのだ。道をどのようにつくり、いかに峠を越えるか。
これが、どこから木を伐り、M&Kの永年の経験で培ったノウハウであるかと仮に急いで、真っ直ぐな道をつくろうとすれば、後から来る人は急勾配で上れないこの峠を登ろうとする企業に逃げられてしまいって、あまり緩い勾配では時間の浪費となり、この道のつくり方一つで、そこに生まれる付加価値も変わってくるのだ。

一つひとつの峠(山)市街化調整区域でM&Kは、開発という名の峠を数多く越えてきた。一つひとつ違った道をつくり、登り手の一員である企業の要望に応えてきた。に、こうした流れのなかでめその実績は徐々に蓄積され、今日では、一定の評価を得ている。
「久喜都市計画事業清久工業団地周辺土地区画整理事ぐってきたチャンスが、埼玉県久喜市の業」である産業誘致構想にもとづき産業団地開発の事業に着手、地平成十九年に久喜市が地元活性化、元地権者と協議を重ねてきたものだ。
M&Kは清水建設株式会社事業代行者をプロポーザル方式によるコンペティションで公募、決定されたのとパートナーシップを組み、応募したところ、これまでの実績が高く評価され、同プロジェクトの名前は「ネクストコだ。次世代の核となるランドマーク産業団地をめざし、とした。
ア清久」

この産業団地開発は、地元地権者の積年の夢であり、その熱意に応えようと実現化に向け、同市市長·田中暄二が埼玉県にも協力体制を呼びかけた。

賃貸建物

機構住宅,公社住宅·都民住宅

その結果、県からの人材派遣があり、市役所内に産業基盤推進室を設けるなど、”官まさに民一体”の組織づくりが行われたのである。そして、清水建設とM&Kが”民”の一翼を担うことになったのだ。地権者が組織する土地利用推進協議会と基本協定書を取り交わし、平成二十年八月には、その後、数々の協議を積み重ね、平成二十三年一月に都市計画決定および土地区画整理組合設立の認可が得られた。追いかけて同年三月、約三九·四ヘクタールの造成工事に着手している。

めぐり合うべき好機としたのは、折りしも埼玉県では、圏央道首都圏中央連絡自動車道の開通にともない、その効果を高めるべく、埼玉県知事·上田清司が、県内の東西を帯状に走田園都市産業ゾーン基本方針を平る圏央道沿いに産業団地開発を進めるための戦略として、成十八年に打ち出していた。

そして、本プロジェクト「久喜都市計画事業清久工業団地周辺土地区画整理事業」(正式名が、その先導モデル地区に選定されたのだ。称)まさに同プロジェクトは、官民一体の事業モデルであり、なんといっても地権者へ安心感を事業に対する信頼感をより高いものとした。与え、冒頭の三要素を再度、眺めたいが、まさに三位一体、通常では考えられないスピードで実現へ前進している。ここに官民一体のメリットがある。

自治体の企業誘致支援が追い風ネクストコア清久は、東京都心から五0キロ圏内で圏央道·白岡菖蒲1cから三キロの好立地にある。
圏央道の開通にともない、進出を検討している企業の誘致を官民一体で進められ田中の声が直接届く組織になっている埼玉県も久喜市も人材を投入して推進部署を設置し、相談が徹底され、スケジュール管理などが密に行われ、それ報告、連絡、地権者の状況管理、が事業のスピードアップにつながっている地権者の代表者で組織された土地利用推進協議会の役員とは、定期的に会議が開かれ、民間企業であるM&Kが行う地権者との交渉業務、また、企業の立地状況などが報告されている。
同時に、建設主体の清水建設は、環境アセスメントや設計協議の進捗状況が詳細に伝えられ事務局としてのオブザーバー参加が得られることにより、さらに久喜市による、地権者を中心に置いた事業の進捗状態が、行政の立場で常に掌握されている。小林は、次のように話している。市のトップから事業にかけ「節目節目に開催される協議会には、田中市長にも参加いただき、る熱い思いを語ってもらえました。

これは、”民間と行政がしっかり連携している”ことの証明となり、工業団地開発を懐疑的に見ていた一部の地権者の気持ちを動かす大きな要因になりました。

なんといっても、行政のバックアップ体制が整っていたことが、当該事業の進捗に果たした、大きな力となっているわけです」非常に厳しいものがある。企業を取り巻く経済環境は現在、そのために、何事を行うにも品質、スピードは不可欠のものになっている。したがって、大規模開発のような場合でも、進出を検討する企業は、M&Kのような事業代行者に厳しい要求をしてくるこうしたことに迅速に応えられないと、先述したように、あまり緩い勾配では時間の浪費となり、この峠を登ろうとする企業に逃げられてしまう、ということが起きるいかにして素早いクロージングに持っていくか。

各種の許認可業務の認可スケジュールが明確にならなければ当然、企業へのインフォメーションはできない。しかし、県や市が一体となり、本件に関しては、農林調整業務、市街地整備課との協議、区画整理事業許認可業務など、大変なご協力を賜ったので、従来では考えられないスピードで進められた。

この規模で、事業構想から五年というのは、かなりの早さです地方自治体においてはいま、地方分権一括法平成十一年七月公布の後を受けた、昨年地方主権一括法により、効果的かつ効率的な行政サービスをめの平成二十三年五月公布

ざし、規制緩和、民間活力の導入、税源と雇用の確保が必須という機運にあるこうした背景を受け、この流れが自治体の企業誘致支援は不可欠のものになりつつある。
追い風となり、ネクストコア清久は、大規模な事業にかかわらず、円滑に進められたやはり時代の流れだろう。
こうした自治体の後押しも、開発事業に”独り勝ち”はない埼玉県においては、知事である上田が就任当初から、企業誘致に力を入れており、多くの企企業誘致大作戦を敢行してきた。
1日たりとも業を受け入れるためにこうした背景があり、県の産業労働部企業誘致課との連携が生まれ、キッコーマン株式会社11万坪、さらに飲料大手の三国コカ·コーラボトリング株式会社の配送センターの工場誘致進出が決定したネクストコア清久において、これは大きなバネになったのである。
当初は、製造業大手そじょう家電大手、商業施設などの誘致も俎上に上っていたが、予想だにしなかった東日本大震災の発生により、各企業は、もうそれどころではなくなってしまったのだ前に小林が述べたように、平成二十三年六月ごろまでは、手をあげていた企業群がどんどん引いてしまい、一時はどうなるものかとやきもきしたものだが、キッコーマンの進出決定により、かなり雲行きが変わったのである「キッコーマンの進出は上田知事自らがトップセールスを行ったとうかがっています。そうしたこともあって、わずか111年くらいでここまで進んだ。やはり、行政側の企業誘致支援というのは大きいものです」県の企業誘致課および久喜市の産業基盤推進室と連動、協力体制が敷かれたことその後も、は、特筆すべき顕著な例としている。しんしM&Kが案内する企業に対し、県も市も真摯に対応した経緯こうしたことが企業進があり、好個な事例となったわけだ。

出に対する官民一体体制となり、ブロジェクトを成功させるためには、また、”独り勝ち”はあり得ないと小林は明..”口する「つまり、関係者独りだけが、自分の利益のみを追い求めるなら、事業は絵に描いた餅になってしまう。空中分解してしまうわけですね。こうした事業で大事なことは、相手の立場をよく理解し、その結果が、非常に良好な関係になる、ということでしょう。『ネクストコア清久』が今日まで、順当な事業推移を示したというのは、それぞれが互いの立場を尊重し合えた結果と思います」事業が完成し、未来に向けて動きはじめるとき、この場所には、約三九·四ヘクタールの街づくりが、明確なかたちになって現れる。
街ができ、また、工場がでその地域に貢献できる。企業の交流がはかられ、人が集うエリアができるきることで、「清久工業団地には、大きなさくら通りというのがあって、この地区の春は、さくら祭りに象徴されるのですね。

遺品はごみではない